化学工学

化学系のためのPID制御パラメータの調整方法

2020年9月6日

【タイトル】化学系のためのPID制御パラメータの調整方法
PID制御について調べても、化学プラント向けの情報が無いんだよな。
化学プラントのPIDパラメータの調整って具体的にどうやったら良いのだろう。

こんなお悩みを解決します。

 

どうも。こんにちは。
ケミカルエンジニアのこーしです。

本日は、化学プラントにおけるPIDパラメータの調整方法(PIDチューニング)についてわかりやすく解説していきます。

この記事を読むことで、化学プラント特有の流量、液面、圧力、温度、成分制御におけるPIDパラメータの調整ができるようになります。

 

本記事の内容

  • PID制御とは
  • PID制御の基礎式
  • PIDパラメータの調整方法(限界感度法、ステップ応答法)
  • 流量、液面(レベル)、圧力、温度、成分制御のPIDパラメータ調整方法
  • 化学プラントの代表的なPIDパラメータのまとめ

 

この記事を書いた人

こーしのプロフィールです。化学メーカー勤務、ケミカルエンジニア、生産技術こーし(@mimikousi)

 

PID制御とは

PID制御は、最も広く使われている制御方式です。

化学プラントも、基本的にPID制御を使っています。

PID制御では、設定値SVと測定値PVの差分(偏差)に、比例・積分・微分の3つを組み合わせた演算を行い、操作量MVを決定します。

比例制御(Proportional control)、積分制御(Integral control)、微分制御(Derivative control)のそれぞれ頭文字をとって、PID制御と呼ばれています。

用語 略称 英語
設定値 SV Setting Value
測定値 PV Process Variable
操作量 MV Manipulated Value

 

比例制御とは

比例制御は、偏差 \(e\left( t\right) \)の大きさに比例して操作量MVを変化させます。

※偏差 \(e\left( t\right) =SV\left( t\right) -PV\left( t\right)\)

比例定数を比例ゲイン\(K_{p}\)とおくと、比例制御における入出力の関係は、下式のように表せます。

$$MV\left( t\right) =K_{p}e\left( t\right) \tag{1}$$

簡便のため偏差 \(e\left( t\right) =E\)(定数)と仮定すると、下図のように操作量MVは、偏差の\(K_{p}\)倍となります。

比例制御 比例ゲインの説明

 

続いて、比例帯(PB:Proportional Band)についても解説しておきます。

比例ゲインと比例帯の関係は下式の通りです。

 $$K_{p}=\frac{100}{PB} \tag{2}$$

比例帯とは、操作量MV(0〜100%)が対応する範囲が制御量の検出器レンジに対して何%なのかを表す指標です。

わかりやすいように、流量制御を例に図解してみました。

(1)、(2)式と下図からわかるように、比例帯が小さいと操作量MVが大きく動きます。

比例帯の説明1

比例帯の説明2

比例制御の特徴

比例制御だけでは、どんなに時間が経っても設定値SVと測定値PVが一致することはありません。

どんなに時間が経っても消えないSV値とPV値の差を「定常偏差(オフセット)」といいます。

オフセットを消すためには、積分制御を組み合わせる必要があります。

 

積分制御とは

積分制御は、偏差 \(e\left( t\right) \)を積分した値に比例して操作量MVを変化させます。

比例定数を積分ゲイン\(K_{i}\)とおくと、積分制御における入出力の関係は、下式のように表せます。

$$MV\left( t\right) =K_{i}\int e\left( t\right) dt \tag{3}$$

積分時間の説明

 

続いて、積分時間\(T_{I}\)についても解説しておきます。

簡便のため偏差 \(e\left( t\right) =E\)(定数)と仮定すると、(3)式は下式のように変形できます。

$$MV\left( t\right) =K_{i}Et \tag{4}$$

ここで、\(t=\frac{1}{K_{i}}\)の時、積分制御の操作量MVが偏差 \(e\left( t\right) =E\)(定数)と一致することがわかります。

この時間\(t\)を積分時間\(T_{I}\)と呼び、\(T_{I}=\frac{1}{K_{i}}\)となります。

つまり、積分制御の操作量MVが偏差と同じ値になるまでの時間が積分時間\(T_{I}\)であり、\(T_{I}\)が小さいほど、操作量MVは大きく動きます。

積分時間\(T_{I}\)を用いて、(3)式を変形すると下式となります。

$$MV\left( t\right) =\frac{1}{T_{I}}\int e\left( t\right) dt \tag{5}$$

積分ゲイン\(K_{i}\)と積分時間\(T_{I}\)のどちらを使うかはメーカによって異なりますので、注意しましょう。

積分制御の特徴

定常偏差(オフセット)がある場合でも、積分制御を加えると、時間とともに操作量MVが大きくなるため、オフセットを打ち消してくれます。

 

微分制御とは

微分制御は、偏差 \(e\left( t\right) \)を微分した値に比例して操作量MVを変化させます。

比例定数を微分ゲイン\(K_{d}\)とおくと、微分制御における入出力の関係は、下式のように表せます。

$$MV\left( t\right) =K_{d}\frac{de\left( t\right) }{dt}\tag{6}$$

微分時間の説明

続いて、微分時間\(T_{D}\)についても解説しておきます。

偏差 \(e\left( t\right) \)が傾き一定で変化していると仮定すると \(e\left( t\right) =Et\)となり、(6)式は下式のように変形できます。

$$MV\left( t\right) =K_{d}\frac{d\left( Et\right) }{dt}=K_{d}E\tag{7}$$

よって、\(t={K_{d}}\)の時、微分制御の操作量MVと偏差 \(e\left( t\right) =Et\)が一致することがわかります。

この時間を微分時間\(T_{D}\)と呼び、\(T_{D}=K_{d}\)となります。

上図からわかるように、微分時間\(T_{D}\)が大きいほど、微分制御の操作量MVが大きく動きます。(MV①→MV②)

微分制御の特徴

微分制御を加えると、設定値の変更に素早く応答してくれます。

また、下図からわかるように、比例と積分制御だけだとPV値がSV値を行き過ぎる現象が起こりますが、微分制御はPV値とSV値が近づいていくと、マイナス方向に操作してくれるため、ブレーキの役割を果たします。

ただし、ノイズを拡大しやすいのが欠点です。

微分制御は比例制御と積分制御のブレーキ役

 

PID制御の基礎式【重要!】

自分がこれから扱う「PID制御の基礎式」を把握しておくことは、とても重要です。

なぜなら、メーカによってパラメータの中身が全然違うからです。

例えば、パラメータとして比例ゲイン\(K_{p}\)を使うのか、比例帯\(PB\)を使うのかでパラメータの大小が正反対となってしまいます。

よって、まず始めに「PID制御の基礎式」をよく確認し、パラメータや単位は何かを把握しましょう。

PID制御の代表的な基礎式を2例あげておきます。

基礎式①

$$\begin{aligned}MV\left( t\right) =\frac{100}{PB}\left\{ e\left( t\right) +\frac{1}{T_{1}}\int e\left( t\right) dt+T_{D}\frac{de\left( t\right) }{dt}\right\}  \end{aligned}\tag{8}$$

比例帯\(PB\) [%]
積分時間\(T_{I}\) [秒]
微分時間\(T_{D}\) [秒]

基礎式②

$$MV\left( t\right) =K_{p} e\left( t\right) +K_{i}\int e\left( t\right)dt +K_{d}\frac{de\left( t\right) }{dt}\tag{9}$$

比例ゲイン\(K_{p}\) [-]
積分ゲイン\(K_{i}\) [-]
微分ゲイン\(K_{d}\) [-]

特に、制御の強さが正反対になってしまう下記のペアには要注意です。

  • 比例ゲイン\(K_{p}\)と比例帯\(PB\)
  • 積分ゲイン\(K_{i}\)と積分時間\(T_{I}\)

 

PIDパラメータの調整方法(PIDチューニング)

PIDパラメータの調整方法には、「限界感度法」「ステップ応答法」などがあります。

しかし、これらの調整方法は初期値の指針を得るには有用かもしれませんが、結局は試行錯誤での微調整が必要になります。

「限界感度法」では、わざと持続振動を起こしてPIDパラメータを求めますので、現場では使いにくく、使用することはほとんどないです。

「ステップ応答法」は、時定数 \(T\)(後述)を得るために使うことはありますが、PIDパラメータを決定できるほどの精度は無いため、最終的には試行錯誤してPIDパラメータを決定します。

ジーグラ・ニコルス法①(限界感度法)

使うことはほとんど無いと思いますので、簡単に手順だけ紹介します。

手順

  1. 積分時間\(T_{I}\)を最大(積分ゲイン\(K_{i}\)を最小)にして、比例動作だけにする。
  2. 比例ゲイン\(K_{p}\)を上げていく(比例帯\(PB\)を小さくしていく)
  3. 比例ゲインを上げていくと、ある点\(K_{p}=K_{u}\)で持続振動が起こるので、その時のゲイン\(K_{u}\)と、振動周期\(P_{u}\)を記録する。
  4. 下表に従って、PIDパラメータを決定する。

<限界感度法によるパラメータ調整>

  \(K_{p}\)(100/PB) \(T_{I}\) \(T_{D}\)
P制御のみ 0.5\(K_{u}\) - -
PI制御 0.45\(K_{u}\) 0.83\(P_{u}\) -
PID制御 0.6\(K_{u}\) 0.5\(P_{u}\) 0.125\(P_{u}\)

 

ジーグラ・ニコルス法②(ステップ応答法)

ステップ応答法のパラメータ説明

制御対象に単位ステップ入力(例えば、MV=1%変更)を加えて制御対象のステップ応答を求めます。

得られたプロセスゲイン\(K\)、時定数\(T\)、むだ時間\(L\)から、下表に従ってPIDパラメータを決定します。

プロセスゲインは下式で求めます。(\(\Delta F =\)制御量の変化が検出レンジの何%か)

$$K=\frac{\Delta F}{\Delta MV}\tag{10}$$

例えば、単位ステップ入力としてMVを1%動かした場合に、制御量が検出レンジの1%動けばプロセスゲイン\(K\)は1で、検出レンジの10%動けばプロセスゲイン\(K\)は10です。

 

<ステップ応答法によるパラメータ調整>

  \(K_{p}\)(100/PB) \(T_{I}\) \(T_{D}\)
P制御のみ \(\frac{T}{KL}\) - -
PI制御 \(\frac{0.9T}{KL}\) 3.33\(L\) -
PID制御 \(\frac{1.2T}{KL}\) 2\(L\) 0.5\(L\)

 

その他のステップ応答法

ステップ応答法については、多くのパラメータ決定法が提案されています。

  • 高橋の調整則
  • Hazebroek and Waerdenの調整則
  • Wolfeの調整則
  • Chien ,Hrones and Reswickの調整則
  • Cohen and Coonの調整則
  • Lopez,Miller,Smith and Murrillの調整則

上記については、こちらの教科書に詳しい解説があります。

PID制御 (システム制御情報ライブラリー)

この教科書では、2自由度PID制御や自動調整法についても詳しく解説されています。

 

化学プラントの代表的なPIDパラメータ

化学プラントのプロセス制御は、主に流量、液面、圧力、温度、成分制御であり、これらの制御のPIDパラメータ調整方法について解説します。

ここでは、PID制御の基礎式が前述の(8)式という前提で解説していきます。

基礎式①

$$\begin{aligned}MV\left( t\right) =\frac{100}{PB}\left\{ e\left( t\right) +\frac{1}{T_{1}}\int e\left( t\right) dt+T_{D}\frac{de\left( t\right) }{dt}\right\}  \end{aligned}\tag{8}$$

比例帯\(PB\) [%]
積分時間\(T_{I}\) [秒]
微分時間\(T_{D}\) [秒]

流量制御

流量制御がプロセス制御の中でもっとも多く使われておりますが、比較的応答が速いため、制御で問題になることはほとんどないです。

 

流量制御の特徴

• 応答が速い
• むだ時間がほとんどない
• 流量ノイズがある

流量制御系のPIDパラメータの目安

①. 比例帯\(PB=100\sim 500\%\)(\(K_{p} =0.2\sim 1.0\))
②. 積分時間\(T_{I}= 6\sim 60\)秒
③. 微分時間\(T_{D} = 0\) (使用不可)

流量制御では、流量ノイズが存在するため、微分制御は使えません。

流量ノイズがあると偏差の変化速度が非常に大きくなり、微分制御が強く働きすぎてハンチングしてしまいます。

よって、流量制御に微分制御は使わないようにしましょう。

 

<流量制御のPIDパラメータの調整方法>

まず、ステップ応答を見て時定数\(T\)を確認し、積分時間\(T_{I}\)=時定数\(T\)とします。

次に、比例帯を500%くらいから徐々に100%くらいまで小さくしていき、振動が大きくならない程度で止めます。

流量制御は、積分制御がメインとなりますので、比例制御は弱めに設定します。

 

液面(レベル)制御

多くの場合、液面は入と出の流量差の積分値となります。

出側の流量が多い場合は、液面は下がり続けますし、入り側の流量が多い場合は、液面は上がり続けます。

液面のプロセス特性は積分系であり、PID制御の積分制御がなくてもオフセットが生じにくいです。

よって、液面制御における積分制御は極力弱く設定します。

液面(レベル)制御の特徴

• 液面が共振により波打っていることがある
• 流入する液体の飛散や乱流によるノイズが多い
• レベルは、流入流量と流出流量の差の積分となる
• バッファタンクとしての役割であれば、液面よりも流出流量を安定化させる必要があるため、液面制御は弱くすべき
• むだ時間がほとんどない

液面制御系のPIDパラメータの目安

①. 比例帯\(PB=10\sim 100\%\)(\(K_{p} =1\sim 10\)) 
②. 積分時間\(T_{I} = 1000\sim 1200\)秒
③. 微分時間\(T_{D} =0\)(使用不可)

液面(レベル)制御でも、ノイズが存在するため、微分制御は使えません。

積分制御も不要ですので、比例制御がメインとなります。

 

<液面制御のPIDパラメータの調整方法>

まず、PV値とMV値を並べて比較し、波打つ周期の位相差を確認します。

そして、位相差が何秒あるのかを確認し、位相差分だけ積分時間を増やします。

理想的には、位相差がないほうが良いです。(下図参照)

積分時間を調整したら、今度は比例帯PBを100%から徐々に小さくしていき、振動しない程度で止めます。液面制御の積分制御が強すぎる場合の説明

 

<液面制御のPIDパラメータ調整の実例>

わかりやすい実例を下図に示しました。

PVとMVを並べて観察し、位相差が20分強もあったため、積分制御が強すぎると判断し、積分時間を150→1800秒に変更しています。

また、積分制御を弱くしたため、代わりに比例制御を強くすべく、比例帯PBを100→20%(\(K_{p}=1\rightarrow5\))にしました。

液面制御のPIDチューニング実例

 

圧力制御

圧力制御は、操作量MVを一定量だけ過剰に動かした際の挙動によって2種類に分類できます。

  1. 液面(レベル)制御のように、上がり続けたり、下がり続けたりする系(積分系)
  2. 流量制御のように、ある定常値に止まる系(定常系)

積分系の場合、液面(レベル)制御と同様の方法でPIDパラメータを調整します。

一方、定常系の場合、流量制御と同様の方法でPIDパラメータを調整します。

 

温度制御

温度制御は応答が遅いため、制御が難しい系になります。

よって、微分制御を加える必要があります。

温度制御の特徴

  •  時定数が大きい
  • ノイズが比較的少ない

温度制御系のPIDパラメータの目安

  1. 比例帯\(PB=10\sim 100\%\) (\(K_{p} =1\sim 10\))
  2. 積分時間\(T_{I} = 600\sim 1200\)秒(時定数\(T\)に合わせると良い)
  3. 微分時間\(T_{D} =6\sim 60\)秒

<温度制御のPIDパラメータの調整方法>

ステップ応答から求めたプロセスの時定数\(T\)を積分時間\(T_{I}\)とする。

微分時間を6〜60秒くらいで適当に加える。(できるだけ小さく始めること)

比例帯を100%から徐々に小さくしていき、比例制御を強くする。

 

成分制御

成分制御は多種多様ではありますが、一般的な特徴について記載しておきます。

成分制御の特徴

  •  非線型特性を持つ場合が多い。(p H制御など)
  • 反応、混合、移動、検出遅れなどにより、むだ時間がある。

成分制御系のPIDパラメータの目安

  1. 比例帯\(PB=100\sim 1000\%\) (\(K_{p} =0.1\sim 1\))
  2. 積分時間\(T_{I}\) 時定数による
  3. 微分時間\(T_{D} =0\)(通常使用しない)

成分制御は、むだ時間があるため、強い制御をかけることはできません。

積分制御を主体にゆっくりとした制御を狙います。

また、むだ時間がある系では、微分制御を入れると不安定になりやすいため、微分制御は基本使わない方が良いです。

 

化学プラントの代表的なPIDパラメータまとめ

これまで解説してきました化学プラントにおけるPIDパラメータについて下表にまとめました。

  流量
制御
液面
制御
圧力
制御
(積分系)
圧力
制御
(定常系)
温度
制御
成分
制御
比例帯
\(PB \%\)
100〜500 10~100 10~100 100〜500 10~100 100~1000
(比例ゲイン\(K_{p}\)) 0.2〜1.0 1~10 1~10 0.2〜1.0 1~10 0.1~1.0
積分時間
\(T_{I}\) 秒
6~60 1000~1200 1000~1200 6~60 600~1200
(時定数\(T\)
次第)
時定数\(T\)
次第
微分時間
\(T_{D}\) 秒
0 0 0 0 6〜60 0

制御を安定化させる微分制御ですが、化学プラントにおいては、ノイズやむだ時間のために使えないケースが多く、温度制御くらいにしか使用しません。

よって、むやみに微分制御を入れるのはやめましょう。(私も昔は、考えもなしに微分制御をいたる所で使っていました)

 

また、プロセスによってはIP-D制御やI-PD制御、2自由度PID制御になっているかもしれませんが、化学プラントにおいてはこれらの重要性は低いです。

これらの制御の基本思想は、「設定値変更の際の微分制御による出力の急変をいかにマイルドにするか」ですので、下記のような化学プラントの特徴を考えると、特に気にせず上表を目安にPIDパラメータを決定していけば良いです。

  • 温度制御以外に微分制御をほとんど使わない
  • 設定値の変更が頻繁ではない

 

最後に【超重要!!】

PIDパラメータの調整を行っていると下記のような状況によく直面します。

  • 上流もしくは下流のPID制御の振動が外乱となっていた。
  • 液面計・流量計が正しい値を示していなかった。
  • バルブの不具合が外乱となっていた。

よって、PIDパラメータの調整を行う際は、広い視野で該当プロセス全体をよく観察しましょう。

一つの制御系だけを見ていては、PID制御パラメータの最適化は難しいです。

また、計装機器の不具合の可能性についても頭に入れておきましょう。

 

参考文献

  1. はじめての制御工学 改訂第2版 (KS理工学専門書)
  2. PID制御の基礎と応用
  3. PID制御 (システム制御情報ライブラリー)

はじめての制御工学は、初学者向けの本です。

制御工学の本は何冊か読みましたが、伝達関数、安定性、周波数応答、ナイキスト安定判別法の解説はこの本が一番わかりやすかったです。

この本の欠点は、化学プラントでは無視できない「むだ時間」の解説が無いことと、PID制御の説明が少ないこと(多く求めすぎか)です。

むだ時間の解説とPID制御の解説については、PID制御の基礎と応用で補うことができます。

1冊目の入門書としては使えないですが、非常に見やすく書かれており、PID制御について現場で見返したりする際にとても重宝しています。

PID制御 (システム制御情報ライブラリー)は、上級者向けの本です。PID制御について詳しく知りたくなったら読むべき教科書です。

 

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こーし

ケミカルエンジニア|化学メーカー勤務| 現場配属の生産技術|7年目30歳| TOEIC 880 英会話勉強中 【取得資格】化学工学技士、エネルギー管理士(熱)、高圧ガス製造保安責任者(甲種化学)、公害防止管理者(大気、水質、DXN)、危険物取扱者(甲種) 【ポートフォリオ】化学工学、制御工学、英語、Python| 化学工学×データサイエンスのエンジニアを目指しています

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