化学工学 圧力損失計算

【解説】配管圧力損失の計算方法

2020年7月6日

配管
配管の圧力損失を計算したいけど、自信がないなあ。
ネットの無料計算ソフトでは、計算の中身がわからないし。

こんなお悩みを解決します。

どうも。こんにちは。
ケミカルエンジニアのこーしです。

本日は、配管圧力損失の計算方法について、わかりやすく解説していきます。

本記事の内容

・配管圧力損失の計算式
・直管でない場合の圧力損失
・圧力損失の計算手順
・圧力損失の計算例
・圧力損失に影響を与えるパラメータ

 

本記事の最後では、配管の圧力損失に影響を与えるパラメータについてグラフを作成し、考察しています。

他のサイトには見当たらない内容ですので、中級・上級者の方にも読んでいただければと思います。

 

この記事を書いた人

プロフィールこーし(@mimikousi)

 

圧力損失とは

 

摩擦力の説明

配管に流体(気体、液体)を流すためには、エネルギーが必要になります。
駆動力なしで走り続ける車がないのと同様に、配管を流れ続ける流体もありません。

これは、高校物理で習ったように摩擦力が働くためです。
流体は、進行方向と逆方向に働く摩擦力のために、エネルギーを失います。

これが、「圧力損失」の正体です。

 

流体のもつエネルギーは下記3つに分解して表すことができます。

流体のもつエネルギー = 運動エネルギー + 位置エネルギー + 圧力エネルギー  

現実のプロセスでは、ほとんどの場合、配管入口ー出口間の配管径は等しく、流速は一定ですので、運動エネルギーは変化しません。

仮に配管入口ー出口で配管径が異なったとしても、運動エネルギーは他の2つのエネルギーと比較して、非常に小さいため無視して構いません。

よって、流体のエネルギーを考える場合、「高さの差」と「圧力損失」の2点に着目すれば良いです。

 

また、単位質量あたりのエネルギー [J/kg]は、密度\(\rho\) [kg/m³]を掛けると圧力 [Pa]となり、重力加速度\(g\) [m/s²]で割るとヘッド [m]となるため、エネルギーは、圧力やヘッドの形で表現できることがわかります。

【エネルギーに密度\(\rho\) を掛けて、圧力に変換】
$$\begin{aligned}\frac {J}{kg}\times \frac {kg}{m^{3}}&=\frac {J}{m^{3}}\\[3pt]
&=\frac {N\cdot m}{m^{3}}\\[3pt]
&=\frac {N}{m^{2}}\\[3pt]
&=P_{a}\end{aligned}$$

【エネルギーを重力加速度\(g\)で割って、ヘッドに変換】
$$\begin{aligned}\frac {J}{kg}\div\frac {m}{s^{2}}&=\frac {N\cdot m}{kg}\times\frac {s^{2}}{m}\\[3pt]
&=\frac {kg\cdot m\cdot s^{-2}}{kg}\times s^{2}\\[3pt]
&=m\end{aligned}$$

【圧力を密度\(\rho\) と重力加速度\(g\)で割って、ヘッドに変換】
$$\begin{aligned}P_{a}\div \frac {kg}{m^{3}}\div \frac {m}{s^{2}}&=\frac {N}{m^{2}}\times \frac {m^{3}}{kg}\times \frac {s^{2}}{m}\\[3pt]
&=\frac {kg\cdot m\cdot s^{-2}\cdot s^{2}}{kg}\\[3pt]
&=m\end{aligned}$$

圧力 [Pa]を密度\(\rho\) [kg/m³]と重力加速度\(g\) [m/s²]で割って、ヘッド [m]に変換する方法はぜひ覚えておこう!
こーし

 

配管圧力損失の計算式

配管の圧力損失の計算式を下記に示します。

ファニング(fanning)の式

$$\large{\Delta p=4f\frac {\rho u^{2}}{2}\frac {L}{D}}\tag{1}$$

\(\Delta p\) : 圧力損失 [Pa]
\(f\) : 管摩擦係数 [-]
\(u\) : 流体の速度 [m/s]
\(\rho\): 流体の密度 [kg/m³] ※非圧縮性流体とする(例:水)
\(L\) : 配管長さ [m]
\(D\) : 配管内径 [m]

機械工学の教科書では、\(4f =\lambda\)とおいた下記の式が用いられますが、意味は同じです。

ダルシー・ワイスバッハ(Darcy-Weisbach)の式

$$\large{\Delta p=\lambda\frac {\rho u^{2}}{2}\frac {L}{D}}\tag{2}$$

\(\Delta p\) : 圧力損失 [Pa]
\(\lambda\) : 管摩擦係数 [-]
\(u\) : 流体の速度 [m/s]
\(\rho\): 流体の密度 [kg/m³] ※非圧縮性流体とする(例:水)
\(L\) : 配管長さ [m]
\(D\) : 配管内径 [m]

(1),(2)式を密度\(\rho\)と重力加速度\(g\)で割ると、ヘッド [m]の形に変換できるよ。
こーし

 

 

直管でない場合の圧力損失

(1)式や(2)式は、直管部分の圧力損失を計算しており、直管でない部分は下記のように圧力損失を計算します。

①タンクから配管への入口部

配管入口部の管摩擦係数

ヘイシンモーノディスペンサーから引用

 

タンクから配管への入口部における圧力損失は、下記(3)式で表されます。

$$\Delta p=\zeta \frac {\rho u^{2}}{2}\tag{3}$$

上図のように、さまざまな配管パターンがあるため、該当する\(\zeta\)を読み取り圧力損失を算出します。

 

②急縮小

急縮小の図

 

急縮小の損失係数

急縮小の圧力損失は、下記(4)式で算出します。

$$\Delta p=K_{c} \frac {\rho u_{2}^{2}}{2}\tag{4}$$

損失係数\(K_{c}\)は、急縮小前後の配管断面積の比\(A_{2}/A_{1}\)を算出し、上グラフから読み取ります。

急縮小も急拡大も流速\(u\)は速い方(細い方)を計算に使用するよ!
覚えておこう!
こーし

 

③急拡大

急拡大の図

急拡大の損失係数

急拡大の圧力損失は、下記(5)式で算出します。

$$\Delta p=K_{e} \frac {\rho u_{1}^{2}}{2}\tag{5}$$

損失係数\(K_{e}\)は、急拡大前後の配管断面積の比\(A_{1}/A_{2}\)を算出し、上グラフから読み取ります。

 

④配管出口部

配管出口部は、急拡大の\(A_{2}\)が無限大に大きい場合に相当しますので、\(K_{e}=1\)となり、圧力損失は下記(6)式で求まります。

$$\Delta p=\frac {\rho u^{2}}{2}\tag{6}$$

 

⑤エルボやティー、バルブなど

エルボ、ティー、バルブの相当長さ係数

「化学工学 改定第3版 -解説と演習ー」より引用

エルボやティー、バルブの圧力損失の計算には、相当長さ\(Le\)を用います。

$$Le = nD\tag{7}$$

これは、エルボやティー、バルブの圧力損失が「直管何メートル分の圧力損失」に相当するかを表しています。
直管の長さを\(L'\)とすると、(1),(2)式の配管長さ\(L\)は下記(8)式のように表せます。

$$L=L'+Le\tag{8}$$

 

主なジョイントやバルブの相当長さ係数\(n\)を下表に示します。

ジョイント、バルブ 相当長さ係数\(n\)
45°エルボ 15
90°エルボ 32
90°角形エルボ 60
90°ベンド(曲率半径\(/D=3\)) 24
90°ベンド(曲率半径\(/D=4\)) 10
180°ベンド 75
ティー(直進~直角) 60~90
ユニオンカップリング 0
グローブ(玉形)弁(全開) 300
ゲート(仕切)弁(全開) 7
ゲート(仕切)弁(3/4開) 40
ゲート(仕切)弁(1/2開) 200
ゲート(仕切)弁(1/4開) 800
アングル弁(全開) 170
フート弁(全開) 420

「化学工学 改定第3版 -解説と演習ー」より引用

 

圧力損失の計算手順

それでは、圧力損失の計算手順を詳しく解説していきます。

 

(1)レイノルズ数\(Re\) [-]を求める
①流体の流速\(u\) [m/s]を求める。

配管の内径\(D\) [m]を用いて、配管の断面積\(A\) [m²]を求めると、下記(9)式となります。

$$A=\frac {\pi }{4}D^{2}\tag{9}$$

流量\(Q\) [m³/s]と配管の断面積\(A\) [m²]を用いると、流速\(u\) [m/s]は下記(10)式で求まります。

$$u=\frac {Q}{A}\tag{10}$$

 

②流体の密度\(\rho\) [kg/m³]を求める(気体の場合)

気体の場合、密度\(\rho\)は温度や圧力で大きく変動するため、温圧補正が必要になります。

気体のモル質量\(m\) [g/mol]、標準状態(大気圧101.3 kPa、0 ℃)のモル体積 0.0224 m³/mol、圧力\(P\) [kPaG]、温度\(T\) [℃]から、気体の密度\(\rho\)は下記(11)式で求まります。

$$\rho =\frac {m}{0.0224\times 1000}\times \frac {101.3+p}{101.3}\times \frac {273}{273+T}\tag{11}$$
液体の場合も密度は温度で若干変化するよ。
取り扱う温度における密度を調べよう!
こーし

 

③流体の粘度\(\mu\) [Pa・s]を調べる

流体の粘度\(\mu\)を化学便覧などで調べます.

粘度も温度に依存するので、取り扱う温度における粘度を調べます。

 

④レイノルズ数\(Re\)を計算する

レイノルズ数\(Re\)は下記(12)式で求まります。

$$Re=\frac {Du\rho}{\mu }\tag{12}$$

 

レイノルズ数\(Re\)は、流体の慣性力と粘性力の比を表す無次元数であり、\(Re\geq 4000\)では乱流、\(2300 <Re <4000\)では遷移域、\(Re\leq 2300\)では層流となります。
層流から乱流に変化する\(Re = 2300\)を臨界レイノルズ数といいます。

現実に取り扱う流体の多くは、レイノルズ数\(Re\)が大きく、乱流領域です。

詳しくは、こちらのサイトを参考にしてください。
層流、乱流、レイノルズ数とは?

 

(2)管摩擦係数\(f\) or \(\lambda\)を求める
①相対粗度\(\epsilon / D\) [-]を求める

下表のように配管の種類によって、粗滑度\(\epsilon\)と呼ばれる管壁表面の凹凸の高さが異なります。
該当する配管の粗滑度\(\epsilon\)を調べましょう。

配管の種類 粗滑度 \(\epsilon\) [m]
引抜鋼管 0.000002~0.00001
市販鋼管 0.00005
鋳鉄管 0.00025~0.0005
亜鉛引管 0.00015
コンクリート管 0.0003~0.003
 
②Moody線図から管摩擦係数\(f\) or\(\lambda\)を読み取る

Moody線図

「化学工学 改定第3版 -解説と演習ー」より引用

上図がMoody線図と呼ばれるグラフです。
レイノルズ数 \(Re\)と相対粗度\(\epsilon / D\)がわかれば、上図より管摩擦係数\(f\)を求めることができます。

 

(3)ファニングの式で圧力損失を計算する
①エルボやティー、バルブの相当長さ\(Le\)を算出し、直管長さ\(L'\)と足し合わせて、配管長さ\(L\)を求める。

$$L=L'+Le$$

 

②ファニングの式(1)式に、これまで求めた数値を代入し圧力損失を算出する。

$$\Delta p=4f\frac {\rho u^{2}}{2}\frac {L}{D}\tag{1}$$

 

③配管入口部、急縮小、急拡大、配管出口の圧力損失をそれぞれ算出する。

 

④ ②と③で求めた圧力損失を足し合わせる。

 

ファニングの式はよく使うので、覚えておくと便利だよ!
こーし

 

圧力損失の計算例

実施例 配管レイアウト

メモ

計算前提

ポンプ吐出流量 \(Q = 20\) m³/h(液体)
温度 \(T = 20\) ℃
密度 \(\rho = 1,000\) kg/m³
粘度 \(\mu = 0.001\) Pa・s
重力加速度 \(g =9.81\) m/s²
配管内径 \(D = 0.080\) m
配管の粗滑度 \(\epsilon = 0.00005\) m ※市販鋼管

 

上記のようなプロセス、前提条件にて、配管の圧力損失を計算していきましょう。

 

(1)レイノルズ数\(Re\) [-]を求める
①流体の流速\(u\) [m/s]を求める。

まず、配管の断面積\(A\)を配管内径\(D\)を用いて、下記のように求めます。

$$\begin{aligned}A&=\frac {\pi }{4}D^{2}\\[3pt]
&=\frac {\pi }{4}\times 0.080^{2}\\[3pt]
&=0.0050\ \textrm{m²}\end{aligned}$$

次に、流量\(Q\)を断面積\(A\)で割り、流速\(u\)を求めます。

$$\begin{aligned}u&=\frac {Q }{A}\\[3pt]
&=\frac {20/3600}{0.0050}\\[3pt]
&=1.1\ \textrm{m/s}\end{aligned}$$

 

②流体の密度\(\rho\) [kg/m³]を求める(気体の場合)

液体なので、取り扱い温度における密度を求めます。

今回は、計算前提の\(\rho = 1,000\) kg/m³を用います。

 

③流体の粘度\(\mu\) [Pa・s]を調べる

こちらも、取り扱い温度における粘度を求めます。

今回は、計算前提の\(\mu = 0.001\) Pa・sを用います。

 

④レイノルズ数\(Re\)を計算する

計算前提の配管内径\(D\)と①~③で求めたパラメータを(12)式に代入して、レイノルズ数\(Re\)を求めます。

$$\begin{aligned}Re&=\frac {Du\rho}{\mu }\\[3pt]
&=\frac {0.080\times 1.1\times 1000}{0.0010}\\[3pt]
&=8.8\times 10^{4}\end{aligned}$$

 

(2)管摩擦係数\(f\) or \(\lambda\)を求める
①相対粗度\(\epsilon / D\) [-]を求める

計算前提の配管内径\(D\)と粗滑度\(\epsilon\)を用いて、相対粗度\(\epsilon/D\)を求めます。

$$\frac {\varepsilon }{D}=\frac {0.00005}{0.080}=0.000625$$

 

②Moody線図から管摩擦係数\(f\) or\(\lambda\)を読み取る

Moody線図 管摩擦係数の算出

「化学工学 改定第3版 -解説と演習ー」より引用

上図のように、求めたレイノルズ数\(Re=8.8\times 10^{4}\)と相対粗度\(\epsilon/D=0.000625\)より、管摩擦係数\(f\)が求まります。

$$f = 0.0052$$

 

(3)ファニングの式で圧力損失を計算する
①エルボやティー、バルブの相当長さ\(Le\)を算出し、直管長さ\(L'\)と足し合わせて、配管長さ\(L\)を求める。

 

計算前提のプロセス図から、直管長さと相当長さをそれぞれ下記の通り読み取ります。

  • 直管長さ\(L'\)
$$\begin{aligned}L' &= \left(2000+3000+1000+7000+2500+2500+6500+2500+2500\right)/1000\\[5pt]
&=29.5\ \textrm{m}\end{aligned}$$

 

  • 90°エルボ(\(n=32\))が5個

$$Le_{1} = \left( 32\times 0.080\right) \times 5=12.8\ \textrm{m}$$

  • ゲート弁(全開 \(n=7\))が1個

$$Le_{2} = 7\times 0.080=0.56\ \textrm{m}$$

  • グローブ弁(全開 \(n=300\))が2個

$$Le_{3} = \left( 300\times 0.080\right) \times 2=48.0\ \textrm{m}$$

 

よって、
$$\begin{aligned}L&=L'+Le\\[3pt]
&=29.5+12.8+0.56+48.0\\[3pt]
&=90.9\ \textrm{m}\end{aligned}$$

 

②ファニングの式(1)式に、これまで求めた数値を代入し圧力損失を算出する。

ファニングの式で求めた圧力損失を\(\Delta p_{1}\)とおくと、

$$\begin{aligned}\Delta p_{1}&=4f\frac {\rho u^{2}}{2}\frac {L}{D}\\[3pt]
&=4\times 0.0052\times \frac {1000\times 1.1^{2}}{2}\times \frac {90.9}{0.0080}\\[3pt]
&=14299\ \textrm{Pa}\\[3pt]
&=14.3\ \textrm{kPa}\end{aligned}$$

 

③配管入口部、急縮小、急拡大、配管出口の圧力損失をそれぞれ算出する。

計算前提のプロセス図では、配管出口の圧力損失を計算する必要があります。

配管出口の圧力損失を\(\Delta p_{2}\)とおくと、

$$\begin{aligned}\Delta p_{2}&=\frac {\rho u^{2}}{2}\\[3pt]
&=\frac {1000\times 1.1^{2}}{2}\\[3pt]
&=605\ \textrm{Pa}\\[3pt]
&=0.61\ \textrm{kPa}\end{aligned}$$

 

④ ②と③で求めた圧力損失を足し合わせる。

したがって、配管の圧力損失\(\Delta p\)は、下記のように求めることができます。

$$\begin{aligned}\Delta p &= \Delta p_{1} + \Delta p_{2}\\[3pt]
&=14.3 + 0.61\\[3pt]
&=14.9\ \textrm{kPa}\end{aligned}$$

 

ここで、圧力損失\(\Delta p\)を圧力損失ヘッド\(\Delta P\)の形で表現してみます。

$$\begin{aligned}\Delta P &= \frac {\Delta p}{\rho g}\\[3pt]
&=\frac {14.9\times 1000}{1000\times 9.81}\\[3pt]
&=1.5\ \textrm{m}\end{aligned}$$

よって、配管の圧力損失は、液体を\(1.5\) m分持ち上げるのに必要なエネルギーに相当するということがわかりました。

 

圧力損失の割合

また、各圧力損失の割合を円グラフで表してみました。

上図より、グローブ弁の圧力損失が大半を占めていることがわかります。
一方で、ゲート弁の圧力損失は非常に低く、プロセスの圧力損失を下げたい場合は、グローブ弁からゲート弁への変更が効果的だとわかります。

 

圧力損失に影響を与えるパラメータ

各パラメータを変更した際に、圧力損失がどのように変化するのかを調べ、グラフにしてみました。

圧力損失\(\Delta p\) [kPa]だけでなく、ヘッドに変換した配管損失ヘッド [m]も算出しています。

流速\(u\) [m/s]

圧力損失 流量の影響

(1)式や上図からもわかるように、圧力損失\(\Delta p\) は流速\(u\)の2乗に比例します。

流速が大きいと、圧力損失が非常に大きくなってしまいますので、配管の標準流速は、1~3 m/s程度と言われています。

 

配管長さ\(L\) [m]

圧力損失 配管長さの影響

(1)式や上図からもわかるように、圧力損失\(\Delta p\) は配管長さ\(L\)に比例します。

 

配管内径\(D\) [m]

圧力損失 配管内径の影響

(1)式や上図からもわかるように、流速\(u\)一定の条件では、圧力損失\(\Delta p\) は配管内径\(D\)に反比例します。

また、配管内径\(D\)が小さい条件だと、相対粗度\(\epsilon/D\)が大きくなってしまい、管摩擦係数\(f\)も大きくなります。

 

圧力損失 配管内径の影響2

流速\(u\)一定条件で、配管内径\(D\)を変化させた際の相対粗度\(\epsilon/D\)と管摩擦係数\(f\)の変化を上図に示しました。

配管が細い場合は、相対粗度\(\epsilon/D\)が大きくなってしまうため、極力、粗滑度\(\epsilon\)の小さい滑らかな配管を使用する必要があります。

 

粗滑度\(\epsilon\) [m]

圧力損失 粗滑度の影響

粗滑度\(\epsilon\)が大きくなると、管摩擦係数\(f\)が大きくなり、圧力損失\(\Delta p\) が増加します。

 

密度\(\rho\) [kg/m³]

圧力損失 密度の影響

続いて、物性値である密度\(\rho\)を変化させた場合を見ていきます。

(1)式や上図からもわかるように、密度\(\rho\)が大きくなると圧力損失\(\Delta p\) も増加します。

しかし配管損失ヘッドは、ほぼ一定となり、密度\(\rho\)に依存しないことがわかります。

密度\(\rho\)が大きいと、圧力損失\(\Delta p\)も大きくなりますが、もともと持っていた運動エネルギーや位置エネルギーも大きくなるため、相殺されます。
よって、 損失エネルギーは、密度\(\rho\)にほとんど依存しないということがわかります。

 

粘度\(\mu\) [Pa・s]

圧力損失 粘度の影響

粘度\(\mu\)が大きくなると、レイノルズ数\(Re\)が小さくなり、管摩擦係数\(f\)が大きくなります。

よって、上図のように粘度\(\mu\)が大きくなると圧力損失\(\Delta p\) が増加します。

①流速\(u\)が適正値(\(1\sim3\) m/s)か
②粗滑度\(\epsilon\)が大きすぎないか
の2点だけは確認しておこう!
こーし

 

まとめ

ポイント

  • 配管の圧力損失とは、摩擦抵抗によるエネルギーロスのこと
  • 圧力損失は、ファニングの式(ダルシーワイスバッハの式)で求めることができる

$$\large{\Delta p=4f\frac {\rho u^{2}}{2}\frac {L}{D}}$$

  • 直管よりもグローブ弁の圧力損失の方が大きい
  • 弁(バルブ)の種類によって圧力損失が大きく異なる

 

参考文献

  1. はじめての化学工学 プロセスから学ぶ基礎  化学工学会高等教育委員会 (編集) P.102~105
  2. 化学工学―解説と演習   多田 豊 (編集)
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ケミカルエンジニア|化学メーカー勤務| 現場配属の生産技術|7年目30歳| TOEIC 880 英会話勉強中 【取得資格】化学工学技士、エネルギー管理士(熱)、高圧ガス製造保安責任者(甲種化学)、公害防止管理者(大気、水質、DXN)、危険物取扱者(甲種) 【ポートフォリオ】化学工学、制御工学、英語、Python| 化学工学×データサイエンスのエンジニアを目指しています

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